古書入手

現在売られてゐる新版の新書ISBN:4004303400が出る以前に刊行されてゐた新書。今回は偶々帯附きの初版本が入手できたので、既に持つてゐるにも関らず入手してしまつた。
筆者がタミル語の研究を始める前の段階で、日本語をどの程度まで遡る事が出来るのかを、アイヌ、東日本と西日本の違ひ、琉球から東南亜細亜へと対象を移動して行き、朝鮮語との比較で締め括つてゐる。タミル語との言語比較の礎となつた著書である。下記に帯の紹介文を引用しておく。

日本語は, 何時頃から, どんな形で, この国土の何処で, 使われはじめたものであろうか. それは, 日本人および日本文化の起源・系統・成立の問題とも結ぶ明治以来の学界の宿題である. 著者は, 人類学・考古学・民俗学の最新の資料を, 言語学の立場から綜合して, 細心かつ大胆な見解を披瀝する. この本を, 日本語を愛し, 日本人の歴史を知ろうとする人々の机辺にすすめる.

筆者が多角的な視野で日本語の起源を明かにしようとしてゐる姿勢が伺へる。